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ベージニオのニュース解説

ご覧いただきありがとうございます。薬剤師まさです。

ニュースでもやっていますベージニオ(アベマシクリブ)についてどんな事が起きて、どうなったのかについてまとめてみました。少しでも参考になると嬉しいです。

肺炎で死亡?怖い薬なの?
危険性についてはしっかりと話されていました。
 

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ベージニオ:アベマシクリブ

ベージニオ錠とは

ベージニオとは、ホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌に対して使用することのできる治療薬です。新薬の1つであり、CDK4/6阻害薬と言われております。がん細胞が増えるときに必要な経路を薬でブロックする治療薬です。

どのくらい効果があるのか。

今使われているホルモン剤に上乗せするかしないか対決を行い、上乗せした方が圧倒的に再発しないという結果が出たことで承認されました。全体の中央値で約7ヶ月の差を生み出す事が出来た「かつての標準治療に勝った新しい治療方法」です。


重要な基本的注意

重要な副作用として以下のものが挙げられていました。

  • 肝機能障害
  • 間質性肺炎
  • 骨髄抑制

そう。肺炎入っているんですよね。今回この肺炎が死亡につながったとしてニュースに流れました。


なぜ重要な副作用に記載されたか

MONARCH 2 試験とMONARCH 3試験という2つの大きな臨床試験があり、使用した患者さんが世界中で650名が対象となった大きな臨床試験です。その中で肺炎になってしまった方は18例、そのうち入院を擁するような重篤な肺炎の方は4名の0.6%でした。そのうち2名が亡くなってしまったということから、国からの承認時にしっかりと危険性を伝えることを条件に承認されました。


企業としての説明はどうなのか!

患者用パンフレットにもしっかりと間質性肺炎の危険性について明記し、注意喚起を促しております。


国が緊急的に注意喚起を促す

一般的にブルーレターやイエローレターと呼ばれる副作用が多い時にでる注意喚起が発令されました。

『2018 年11 月30 日の発売開始以降,市販直後調査中の2019 年5 月14 日までの間に,本剤使用患者において間質性肺疾患の重篤な症例が14 例報告されました。このうち3 例は,死亡に至った症例として報告されています(推定使用患者数約2,000 人注)。このため,本剤の「使用上の注意」の「警告」に追加記載し,注意喚起することに致しました。』

本当に危険な薬?

今回、多くの方で間質性肺炎が出現し、また詳細は記載しておりませんが臨床試験では掴めなかったタイプの間質性肺炎の可能性があることから、問題になりました。そのため国も早急に動いたと思います。

この薬がとても危険で服用をやめなければいけないための警告ではありません。今までよりも7ヶ月再発しない時間を作り出す事ができる薬を『より安全に使うため』に国や企業が情報を発信しています。おかしいなと思ったときにはすぐに連絡しましょう!


考えさせられる薬剤師

今回のニュースを聞いて、薬剤師が防げる可能性があるのかもしれないのではないかと痛感しました。特に内服の薬は医療現場を離れる最後に薬剤師から渡されます。

あと一言、間質性肺炎の危険性と連絡することを伝えられていたら…と考えてしまいます。すぐに危険だ!こんな薬なくせー。と言うのは簡単ですが、それは同時にもっと楽しい人生を長く過ごせる可能性を奪ってしまう可能性もあります。薬の専門家と言う以上、もっと頑張らないといけないのではないかと自分自身思いました。


最後までご覧いただきありがとうございます。 

読んでいただいた方が、より安全な抗がん剤治療を受けられるように願っています。また元気な時間を1日でも長く・楽しく・素敵な思い出を作れるよう、副作用を気にしないで生活できるように貢献できるよう情報を発信していきたいと思います。

薬剤師まさ

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