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【解説】コロナウイルスのせい?抗がん剤のせい?味覚障害の違いとは

ご覧いただきありがとうございます。薬剤師まさです。

コロナウイルスに感染すると味覚障害や嗅覚障害が生じると騒がれておりますが、抗がん剤治療でも味覚障害が生じます。なぜ?味覚障害が生じるのか。抗がん剤による味覚障害とどう異なるのか。文献的な考察と想像を交えながら解説したいと思います。

コロナウイルスに感染するとなんで味覚障害が生じるの?
解説していきますが、まだまだ仮説的な部分も多くありますので、ふ~ん。と思っていただけると助かります。

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コロナウイルスについて

コロナウイルスとは

今回のコロナウイルスはCoronavirus Disease 2019 の頭文字?を取って命名されたCOVID-19とされており、中国で大流行したSARS-CoVや中東で大流行したMERS-CoVと同じファミリーのコロナウイルスです。ただ型が今まで広がりを示したことのないタイプなので「新型コロナウイルス」と呼ばれています。

基本的にコロナウイルスは人畜共通感染症であり、動物と人間の間で感染します。詳細な調査により、SARS-CoVはジャコウネコからヒトに、MERS-CoVはヒトコブラクダからヒトに感染したことがわかりました。感染症を発症した場合、呼吸器症状(ぜえぜえなど)、発熱、持続する咳、呼吸困難が含まれます。より重症の場合には、肺炎重症の急性呼吸器症候群、腎不全、さらには死を引き起こす可能性があるとされています。

ここに記載されています肺炎や重症の急性呼吸器症候群になっている状態が世の中のマスメディアがいう「重症の患者さんがいる」と報道している状態になります。


コロナウイルス感染と味覚障害の要因

味覚・嗅覚障害は、韓国のほか米英独など、30〜70%ぐらいの人が初期に訴える自覚症状として報告されており、とても重要な臨床所見の1つかもしれません。

なぜそのような症状が起こるのか?それには、コロナウイルス感染に伴う味覚障害には、感染経路を考えていく必要があります。

  • 新型コロナウイルスは、細胞表面上のアンギオテンシン転換酵素(ACE2)を細胞に接着する受容体として使っている。
  • 細胞にコロナウイルスが侵入すると周辺の細胞がから免疫反応が起こり、炎症が生じる
  • 炎症によって細胞の機能が低下、口腔内の細胞の1つ「味蕾細胞」の機能が低下した場合には、味を感じにくくなる可能性

こんなことが考えられます。

アンギオテンシン受容体にコロナウイルスの突起(Sタンパク)が結合し、粘膜に侵入していきます。このアンギオテンシン受容体は、口腔粘膜内に多く存在していることから、PCR検査時の検体採取は鼻の奥に綿棒を突っ込んで採取しております。そのあたりがもっともウイルスが存在しており、報告されているものと一致しているかと思います。

またコロナウイルスは約6時間で既感染細胞から新たな感染細胞を作り、1日でウイルス増殖の4サイクル分のスピードで感染が肺内で広がると考えられており、急激な増悪する理由が想像つきます。


コロナウイルス感染と嗅覚障害の要因

嗅覚による影響も味覚で記載した内容とほぼほぼ同様であると考えて構いません。味覚は口腔内の細胞がダメージを受けておりますが、嗅覚の細胞が影響を受けたら同様に機能低下が生じ、臨床所見が現れます。


実は心臓・肺・腎臓にも発現が多いアンギオテンシン受容体

先ほどアンギオテンシン受容体は味覚や嗅覚を司る粘膜に多く存在することから、影響を及ぼすと記載しましたが、実は口腔内だけではありません。心臓や肺、腎臓にも多く出現していることが報告されております。

実際COVID-19に感染した場合には、急性腎機能障害や急激な呼吸困難、心臓疾患に関わる症状が出現する報告が散見されております。もしかしたら、関連しているのかもしれませんし、関連していないかもしれません。これは想像している。

がん治療による味覚障害

がん治療による味覚障害の要因

味覚障害については、過去に私の記事でもまとめたものがあります。抗がん剤による影響はぜひこちらを参考にしてみてください

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実際、抗がん剤の味覚異常では5つの味「甘味、酸味、苦味、塩味、旨味(うまみ)」で構成されています。抗がん剤による治療では、ある程度順番が決まって失われていく方が多く、塩気が真っ先に消失し、甘味は過敏になったり残っていたりする方が一般的です。

今回のコロナウイルスの感染による味覚障害は皆さん共通して「無味」になると表現されているそうです。

がん治療中、塩気だけではなく甘味も無味になることは基本的にはありません。

ぜひ心配の方は、甘い食べ物や飲み物を食べたり飲んだりした際に確かめてみてください。

という文献や報告事例を交えた予想です。実際、服薬指導中に聞かれたらどうしようから調べて考えてみました。これから出てくる最新情報によっては、この記事はうそを書いているかもしれませんし、予言のごとく正しいことを伝えているかもしれません。少しでも参考にしていただき「ふ~ん。」と思っていただけると幸いです。


最後までご覧いただきありがとうございます。 

読んでいただいた方が、より安全な抗がん剤治療を受けられるように願っています。また元気な時間を1日でも長く・楽しく・素敵な思い出を作れるよう、副作用を気にしないで生活できるように貢献できるよう情報を発信していきたいと思います。少しでも参考になった方はぜひ下のboxをポチっとお願いいたします。

薬剤師まさ

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